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復縁について
たくさんのお客様から、彼や彼女と復縁したいというお話を伺うことがあります。
不幸にもお別れしてしまった相手と、もう一度以前のように連絡を取り合いたい、楽しい時間を過ごしたい、と思うのは、人間として当然のことでしょう。
そのことを、お電話越しにとても感じます。
どうにかして、復縁を成し遂げてほしいなと思っています。
復縁できるかどうかは、もちろん、その時の状況にもよります。
しかしながら、多くの皆さんが、相手の気持ちをどう変えていったらいいのかということに悩み、なぜ、相手が自分を選ばないかということに苛立ちを覚えています。
また、あの時自分がこんな風にしなければ、あんなことをしなければと、自分自身を責め続けている人もいます。
自分に価値がないから、相手が自分を捨ててしまったのだと、自分には価値がないと思い込んでいます。
復縁というのですから、一度はお付き合いがあったけれど、付き合いを続けることができなくなったために、別れという道を決意したカップルが、再びお付き合いをするということですね。
一度あった縁をもう一度繋げるというのは、ふつうに付き合いを始めるよりも、強い結びつきや、縁がなければならないことをご存知でしょうか?
私のところにも、とにかく、縁を繋げて欲しいというご依頼があります。
その願いに応えたいといつも思います。
どうにか繋げることができれば、この方は笑顔になってくれるのだろうなと考えるのです。
笑顔をお届けするのが、私の最終的な目標ですから、それをとても悩みます。
しかしながら、残念ながら、ただ、縁を繋ぎさえすればいいというものではありません。
大きな勘違いをしているのが、縁を繋ぎさえすればまた相手と復縁できるという思い込みです。
もちろん、縁を繋ぎ直すことによって、2人の関係はもう一度始まる可能性はあります。
やっと繋がった関係をどうやって長く続けて行くかそれを考えなければなりません。
再びお付き合いを始めたとして、その前に、どうして1度目の付き合いが終わってしまったのか、それには、なんの理由があるのか、どういう状況だったのかとか、そういった振り返りが必要であり、時には、反省も必要なのです。
それを全く無視して、彼または彼女の自分に対しての気持ちを変えてというのは、この宇宙の法則を全く無視して、相手だけを変えてと言っているようなものなのです。もちろん、相手のエネルギーとこちらのエネルギーをつなぐことはできます。
しかし、それは、相手の存在自体を無視することになってしまうのではないでしょうか。
なぜならば、私たちは、基本的に自由意志によって生きているからです。
もし、自分が誰かの意思によって故意に自分の人生を、出会うべき人、これから人生を共にして行く人を変えられたら、あなたはどんな風に思うでしょうか。
それが、自分ではなく相手だからいいの、とにかくいいの、という人はおそらくいないと思います。
なぜならば、その人と復縁したいのは、その人を愛しているから、その人の笑顔が見たいから、その人と幸せになりたいからです。
復縁を願う前に、その点をもう一度よく見直すべきです。
自分がその相手と復縁したい理由が、自分だけの、自分本位の理由だった場合は、その後がやはり続かないからです。
前回別れてしまった理由をよく見直してみると、その点が少し考えなくてはならない点だと気づく方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自分の寂しさや、自分の喜びだけで、相手の状況も見ることなく、自分の状況や気持ちだけを相手に押し付けたりしていなかったでしょうか。
それを相手にぶつけていると、相手にとっては、それは不快なエネルギーとなって感じてしまうのです。
具体的に言うと、例えば、今日会いたいからあってほしいと言ったとします。
相手は仕事や趣味などで忙しくしています。
それでも会ってほしいと願うのはもちろん仕方がありませんね。
でも、それをなぜ会えないのかと問い詰めたり、少しでも相手が他の人と一緒にいるのではないかと疑ってみたり、そうやって相手を愛しているからという旗の元がっつり制約し始めるのですね。
相手は自由を奪われてしまうから、だんだんと窮屈になり、会うのが嫌になるというより、怖くなっていきます。
そうなると、もう別れしかありません。
自分が我慢できないほど会いたくても、自分の気持ちばかりを押し付けてしまうことは避けなければなりません。
そういったことを、きちんと納得されてから、復縁ということを考えなければなりません。
これまでに、ご相談があったケースで、復縁がうまくいったケースをご紹介しましょう。
ご相談があったのは、男性でした。
占いというと女性が圧倒的に多いですが、あまりにもその時どう心の折り合いをつけていいのかわからない状態だったので、彼は初めて電話をなさったようです。
彼と彼女は会社の同僚でした。
といっても、彼の方が年齢は上でしたので、先輩後輩といったほうがあっているかもしれません。
2人が付き合い初めて、半年が経った頃、突然彼女に転勤の辞令が降りてしまいました。
2人はかなり離れた場所での勤務になってしまいました。
最初は、彼女の方が、寂しい寂しいと言っていました。
そこで、彼はほぼ毎週のように彼女のいる町に通ったようです。
彼は、俺がなんとかしなくては、俺が寂しさを埋めてやるから、と頑張ったそうです。
そうこうしているうちに、3ヶ月が経つ頃、彼女からの連絡が減り始めました。彼はこんなに俺が通って、会いに行ってるのになぜ彼女からの連絡が減るのかわかりませんでした。
彼はとても焦ったそうです。
そして、なぜなんだ、何が悪いんだ、俺は会いたいのに、俺はこんなに愛しているのに、と彼女に毎日のようにメッセージを送ったそうです。
彼女からの連絡はさらに減り始めました。
彼はいてもたってもいられず、彼女と約束もなしに彼女を訪ねて行ったそうです。
彼女の町に着いて、これから会おうと連絡を入れると、もう会えません、と一言だけ連絡があったそうです。
その日は帰りましたが、彼は男ができたんだろうとか、こんな俺だから嫌になったんだろとか、その後もメッセージを送ったそうです。
それでも、彼女からの返事がなく、その段階でお電話をいただきました。
私の鑑定では、彼女は彼のことが嫌いなのではなく、とにかく俺のいう通りにしろ、俺はお前を愛しているんだから俺がそばにいるのはあたり前だと言われることを、縛られていると感じてしまったようです。
もう少し私の話も聞いてほしい、1人で考えたいこともあるのにというのが、彼女から聞こえてくる言葉でした。
それを彼に伝えました。
最初は、白黒はやくはっきりさせて、彼女のことはきっぱり忘れたいと言っていた彼ですが、それを聞いて、しばらく黙ってしまいました。
彼はこの時初めて、自分の感情だけで動いていたことに気がついたようです。
自分の不安を解消するために、自分の気持ちを押し付けてしまっていたとわかりました。
その時の彼ならば、復縁の意味がよくわかったようです。
自分を変えて、彼女とのことをやり直すということを前向きに考えたいと話し出しました。
私は彼には一言も何も言いませんでしたが、彼自身が気づいたのです。
その後は、とにかく1ヶ月間彼女との連絡を絶つように言いました。
彼は不安そうでしたが、自分を変えるために頑張ると言いました。
やっと1ヶ月経って、彼が彼女に連絡すると、すぐに返信が返ってきたようです。
彼女も会えないと言ってしまったことを後悔していて、でも、自分から連絡できないと感じていたらしいのです。
その頃会社での人間関係に悩んでいたので、彼の気持ちまで考えられなかったということでした。
その後の彼は、彼女の気持ちを考え、自分の気持ちを押し付けなくなり、今でも仲良くお付き合いをしているようです。
人間関係においては、奇跡はそれほど起きません。
やはり少しずつ関係性を積み上げていくほかないのです。
そして、自分を変えることで、相手も変わるのです。
復縁はやはり努力が必要です。
相手を思いやることができれば、二度と復縁など考えなくてもいいほど、2人の絆は深まることでしょう。